- 会社を辞めてフリーランスになりたいと思っているんだけど……
- フリーランスは社会保険に加入できるの?
- フリーランスが加入すべき社会保険の種類と手続き方法を教えて!
会社を退職してフリーランスになる場合「社会保険の手続きはどうすれいいの?」と手順がわからず、何から手をつければいいかわからないケースは非常に多いです。
僕は14年間会社員をした後フリーランスで開業した時に、「社会保険→国民健康保険」へ切り替えました。当時は社会保険の知識がなかったため、どこに問い合わせすればいいか分からない状態でした。
そこでこの記事では、これから会社員からフリーランスになる方の参考になるよう、社会保険→国民健康保険の切替方法から手続きの際の注意点までまとめて解説します。
この記事を読めば「会社員からフリーランスになるときの社会保険の手続方法」が全て分かります。
僕が社会保険の手続きに苦戦した経験が凝縮されています。失敗しない確実な手続方法が知りたい人は最後まで読んでください。
また「フリーランスの年金手続きはどうすればいい?」と気になる方は、下記の記事を参考にください。
フリーランスは社会保険に加入できない?任意継続健康保険とは?

会社を退職してフリーランスになった場合、そのまま社会保険に入るためには「任意継続健康保険」に加入する方法があります。
任意継続健康保険とは、退職して社会保険の資格を喪失したときに、一定条件のもとに個人で継続して社会保険に加入できる(2年間)制度です。
フリーランスの社会保険料の計算方法
任意継続健康保険に加入した場合の、健康保険料の計算式は以下の通りです。
月収 x 協会けんぽ規定の保険料率 ÷ 2
参考:全国健康保険協会(協会けんぽ)の任意継続被保険者の方の保険料額
フリーランスの国民健康保険料はいくら?高すぎる?

フリーランスが国民健康に加入した場合の保険料は、世帯ごとの加入者の数とその所得額に応じて変わります。
たとえば、〜39歳独身フリーランスの場合は約55,300 円(1年間の保険料額)です。
また、会社員の社会保険料に比べて高くなります。(収入額が同等の場合)
その理由として社会保険料は、会社が折半(会社と社員が半分ずつ負担)するため半額となるからです。
フリーランスが国民健康保険に切り替える手順と注意事項

会社員からフリーランスになると、これまで勤めていた会社の社会保険から脱退し、国民健康保険への切り替えが必要です。
国民健康保険申請手順は
- 退職した会社の健康保険を脱退
- 区役所の保険業務担当窓口に届出する
申請書は健康保険を脱退後、世帯主が必要な書類を準備して14日以内に提出しましょう。
【失敗談】社会保険から国民健康保険に切替えるときの注意事項
- 国民健康保険料は日割り計算できない
- 月の途中で会社を退職し、月をまたぐと1か月分の保険料がかかる
- 1日しか加入してなくても、1か月分の保険料がかかる
社会保険の切り替えのタイミングで、月を何回またぐか確認して、国保に加入しましょう。
切り替えのタイミングを失敗した僕は、自分の保険料36,800円、子供一人分4,500円、合計41,300円を余分に支払いました。
【失敗談】無効となった保険証(資格喪失)を使用して医療を受けてしまった
無効となった保険証(資格喪失)を使用して医療を受けた場合は、総医療費の7割~9割を返還する必要があります。(協会けんぽから「保険給付の不支給決定について」の通知書と納付書(振込用紙)が届く)
僕の失敗事例を紹介します。
【協会けんぽから通知書が届くまでの流れ】
- 勤務していた会社の保険証を使って、歯医者に通院していた
- 通院途中に会社を退職することになり、社会保険→国民保険へ切り替え手続きをした
- 切り替えた国民保険証を、歯医者へ提出するのを忘れてしまった
- 資格喪失した会社の保険証を使用して、受診してしまった
- 協会けんぽから「保険給付の不支給決定について」の通知書と納付書(振込用紙)が届いた
納付書が届いた場合、一旦返納しなければいけませんが、払い戻しを申請できます。(手続きは30分程度)
【払い戻しの申請方法】
- 郵便局やコンビニで、返納金を支払う(領収書を大切に保管)
- 約1週間後に、協会けんぽから「診療報酬明細書」が届く
- 領収書(原本)と診療報酬明細書を持って、市町村の国民健康保険窓口で払い戻し申請する(銀行印・身分証明書が必要)
- 約2ヶ月後に、指定の銀行口座へ全額振り込まれる
フリーランスが健康保険に入らない、料金を免除する方法
共働き夫婦の場合で一方が会社員であれば、夫(妻)の健康保険の扶養に入ることで保険料が免除になります。(被扶養者の年間収入が原則130万円未満であることが条件)
夫(妻)の健康保険の扶養に入る場合、失業手当の受給中の方は注意してください。
健康保険の扶養はある条件を超えると、失業手当の受給期間中だけ、扶養から外れる手続きが必要です。
社会保険の扶養に入れる条件は以下の通りです。
- 向こう1年間の収入が130万円未満であること(再就職手当て含む)
- 失業給付の日額が3610円以下であること(金額は協会や組合によって異なる)
僕の場合は失業手当を受給せず、再就職手当として受給したので、扶養からは外れずにすみました。
> 再就職手当(開業)をもらえる条件は?個人事業主(フリーランス)になる場合の手続き方法を解説
フリーランスは社会保険料控除できる?

フリーランスが社会保険料を支払った場合は、支払った金額について所得控除を受ける(社会保険料控除)ことができます。
社会保険料控除を受けるためには、確定申告が必要です。
フリーランスが加入できる健康保険組合は?
フリーランスが加入できる「国民健康保険組合」は以下のようなものがあります。
国民健康保険組合の制度を利用することで、国民健康保険よりも保険料が安くなるケースがあるので選択肢として持っておくといいです。
フリーランスは厚生年金を継続できる?
会社を退職してフリーランスになった場合、厚生年金は継続できません。
退職したタイミングで厚生年金を脱退し、国民年金への切替手続きをする必要があります。
厚生年金の脱退手続きは元の勤務先が行ってくれますが、国民年金への切替手続きは自分で行う必要があります。
まとめ:フリーランス(個人事業主)になったら国民健康保険に切り替えよう

最後にもう一度内容をまとめます。
- フリーランスが社会保険に加入する方法は「任意継続健康保険」の制度を利用する
- 会社員からフリーランスになると社会保険から脱退し、国民健康保険への切り替えが必要
- フリーランスになっても配偶者の健康保険の扶養に入ることで保険料が免除になる
フリーランスは必ず国民健康保険に加入しなければなりません。
会社を退職してフリーランスになる場合は、速やかに切り替えの手続きをしましょう。
とはいえ、フリーランスになるための知識がなくて不安という人が多いはず。まずは初期費用がかからない副業から始めるのがおすすめです。
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